アルミ鋳造・ダイカストの品質管理項目とその注意点

この記事は、アルミ鋳造の品質管理上の項目とその注意点について、具体的にご説明します。

※この記事は2023/10/14修正・追加しています。

品質管理項目①アルミニウム化合物の組成・晶出の確認

鋳造の第一の品質管理項目は、化合物の組成・晶出の状態です。

鋳造では、必要な機械的性質を持った材料をつくるのが目的です。

そのために、原料や添加物の配合、鋳造条などを調整・管理しています。

組織観察などで、化合物や炭酸などの晶出状態を確認して、ねらいとする材料となっているか確認します。

原料及び化合物の成分割合などの組成を、蛍光X線分析装置や発光分光分析装置などの成分分析装置を使って計測し、ねらいとする材料となっているか確認します。

品質管理項目②鋳巣の確認

鋳巣は、ガスや空気の巻き込みによる空孔です。

また、材料が冷えて固まるときの凝縮によって起きる間隙です

これらが多いと、強度の低下、加工後の仕上げ面の欠陥、気密性の低下などを招きます。

材料を切断して、表面をきれいに仕上げて、鋳巣の有無の確認をします。

品質管理項目③割れの確認

割れは、鋳造時の凝縮などによって内部に残留した応力が原因で発生します。

鋳造後、しばらく経ってから発生することもあり、製品納品後に割れが発生することもあります。

製品の出荷検査での確認も必要です。

品質管理項目④湯回り不良

湯回り不良には、溶けた材料が型の中に充満しきれず、発生する欠けや薄肉があります。

また、一部固まりかけた材料同士が合流する部分に発生する湯境やしわがあります。

いずれも、溶けた材料が型の中を行き渡るときに発生する欠陥です。

薄肉部や角などの湯回り状態を目視で確認したり、カットして湯境やしわの有無を確認します。

私たちの品質管理への対策と取り組み

三和軽合金製作所では、前述の注意点に沿って徹底した品質管理を行っております。

また、検査体制・設備とも万全の体制を準備しておりますので安心してご相談ください。

三和軽合金製作所の検査体制・設備に関してはぜひ、設備紹介もご覧ください。